内服薬では絶対に摂ることのできない超高濃度のビタミンCを点滴し、体内のビタミンCの血中濃度を急激に上げることで飛躍的な効果をあげる治療法です。
美肌・アンチエイジング・抗がん作用・アトピー性皮膚炎治療などが期待できます。
高濃度ビタミンC点滴とは?
高濃度ビタミンC点滴療法は、ノーベル賞受賞者でもあるライナス・ポーリング博士によって研究・発表されました。その後、2005年にアメリカの国立衛生研究所(NIH)、国立癌研究所(NCI)、食品医薬品局(FDA)の研究者が共同で、高濃度ビタミンC点滴療法ががん細胞のみに選択的に働くという研究結果を出したことで治療が広がるようになりました。
内服薬では、いくら大量にビタミンCを摂取しても一定濃度以上にはビタミンCの血中濃度はあがりません。高濃度ビタミンC点滴であれば、血中濃度は投与量に比例して上昇し、十分な効果のあるレベルまで上げることが可能になります。
現在では、抗がん作用のみならず、アンチエイジングや美肌、抗炎症作用、免疫力強化などを目的として広く治療が行われております。
高濃度ビタミンC点滴の副作用
ビタミンCは水溶性ビタミンのため、尿中に排泄されるため過剰摂取による心配はなく、ほとんど副作用は見られませんが、のどが渇くことがあります。
<禁忌>
- G6PD欠損症・・・25g以上の高濃度ビタミンC点滴によって溶血(血が壊れること)を起こしてしまう可能性があるため、治療を始める際にはG6PDの活性を測定しておく必要があります。
- 腎機能が悪い方
- (糖尿病の方)・・・高濃度ビタミンC点滴を受けた後数時間は、簡易血糖測定器で測る血糖値が高くなります。実際の血糖値に変化を与えるわけではありませんので、それほど心配はいりませんが、自己血糖測定をし、インシュリンの量を決めている方の場合は注意が必要になります。